駅のホームの非常ベルから学ぶ目的の違い
通勤ラッシュでごった返すホームで非常ベルが鳴った時に考えたこと
非常ベルが鳴った時の電車内の光景
私は毎日満員電車に詰め込まれ会社へ向かう、ありふれたサラリーマンである。
先日、通勤中に駅のホームで非常ベルが鳴った。
もちろん電車は駅係員が安全の確認を行ってから発車する。
車内の大多数の人はスマホや本を見ていたり、眠りについているのか目を閉じて発車を待っている人だった。
しかし、私のすぐそばで苛立っているサラリーマンがいた。
しきりに時計を気にしている動きから察するに急いでいるようだった。
電車はなかなか発車せず、苛立っているサラリーマンは駅係員に少し怒った口調で
「いつ発車するんだ、こっちは急いでいるんだ。」
と伝えていた。
急かしたからといって安全確認が早く終わるわけではなく、むしろ対応に人手を取られるので発車は遅れるが、慌てている時にそこまで考えるのが難しいのは良くわかる。
その時感じた目的のずれ
鉄道会社は乗客を安全に移動させなければならない、また多くの乗客にとって電車に乗る目的は安全に目的地へ到着することだ。
「時間」の優先度は決して「安全」より高くなることはない。
ここで少し登場人物の目的を整理をしてみる。
・駅係員及び鉄道会社の目的は、安全
・多くの乗客の目的は、安全
・苛立っているサラリーマンの目的は、時間
目的が異なる人がいることによって多くの人の時間を奪った結果となった。
チームで目的を理解する重要性
急いでいたサラリーマンに悪意があったわけではないだろう。
大事な顧客との商談に間に合わない、会社に遅刻してしまうなど彼には彼の目的があったわけだ。
ただし同じ電車で移動する集団(ある意味チーム)の中に混ざることにより、全員の目的の達成が遅れる結果になったのは事実である。
最近、私は何をやるにも「これは何のためにやるのだろう?」と自問をしてから始める習慣をを始めた、それを部下にも伝えるように心がけている。
これはしっかりと習慣化しようと思える出来事であった。
毎日同じように繰り返す通勤でも発見があることを知った貴重な体験だ。