【中小企業ECのリアル】ごく限られたリソースを活用するために
EC業界の人材不足
最近はもっぱら人材は売り手市場であり新卒採用も中途採用も苦しいようだ。大手企業でさえそうなのだから中小企業はさらに厳しい。
そしてEC業界はさらに拍車をかけるかのように人材がいない、そもそも出来上がって20年経っていないような業界であることに加え、急成長したため人が育っていない。
つまり中小企業×ECは人材確保が本当に厳しい組み合わせと言わざるをえない。
また一口にECと言っても物販の一つのチャネルとしてECに携わっている事業会社、ECに関するツールや制作に携わっている支援会社にわかれる。
ぶっちゃけた話、事業会社と支援会社では給料のベースが異なり、圧倒的に支援会社の方が高給である。
事業会社は卸小売の給料体系がベースになっているのが大きな要因の一つであると考えている、そして支援会社は言ってしまえば深い知識や高度なスキルを持った人が商品であるが故、高い商品価値を持った人にはお金を出せる。
事業会社は旧来の給与体系に支援会社ベースの給与体系を持ち込むと様々な軋轢を生むことになりかねない。
そのような事情もあり支援会社に人が集まり(とは言え奪い合っているのが現状)事業会社に人が集まりにくい。これが私の感じている事業会社のEC人材不足の大きな要因である。
今いる人員のリソースを最大化する
とはいえ嘆いていても人は来ない、そうなれば選択肢は一つ。今いる人員のリソースを最大化する他ない。
私が考えるリソース最大化はまず「やめたくならない環境作り」、そもそもやめてしまったらリソースはごっそり減ってしまう、増やすことを考えるよりも減らないことを考えた方が現実的である。
そして人がやめる時に一番多い理由が人間関係。
悲しい話ではあるが大人の世界にもイジメのようなことはある。何かが気に入らなくて強くあたり排除しようとする人間もいる。
ここで問題なのがイジメの被害者だけでなく加害者のリソースも減るということだ。心から嫌いな人が隣いると想像してみよう、気になって気になって仕方なく、気が散って集中できないだろう。
人間の集中力なんて嫌いな人間が近くにいればすぐに落ちてしまうのである。
仲良くやれとは言わない、ただ嫌いすぎて集中力が切れない関係を作る。
効率化であったりクォリティはその後で良い、まずは仕事に集中できる環境を作る。
そして上司はいつも話しかけやすい雰囲気を作る、部下が「今話しかけて大丈夫かな?後でにしたほうが良いかな」と考えたら目には見えない判断をさせている。
そしてそれは相談が終わるまでひたすら繰り返される。
もしあなたが忙しいと思っているのならニコニコしてみよう。部下が早く相談できれば問題は早く解決する、そして部下のリソースに余裕ができる、忙しいならそのリソースを使えば良い。
嫌わない人間関係、ニコニコ上司、それが中小企業ECのリソース最大化ではないかと考えている。