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【中小企業ECのリアル】べき論を展開する前に清濁飲み込む

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べき論を振りかざす前にべき論を振りかざす前

にさて第二回目となる【中小企業ECのリアル】だが、前回は社内のコミュニケーションを大事にしようということを書いた。

二回目は「べき論」には気をつけようということを書いていこうと思う。

中途入社のEC担当者には大きく二種類ある。一つは事業会社からの転職、もう一つは支援会社からの転職である。ちなみに私は後者にあたる(その前は事業会社だったのである意味ハイブリッドではあるが笑)。

「べき論」とはコトバンクによると下記の通りである。

理想を実現しなければならないことなどを強く主張する論調。「そうするべき」「こうあるべき」という言い回しから。

 

kotobank.jp


特に支援会社から転職する人は気をつけた方が良い、支援会社はその分野でお金をもらっているため非常にハイレベルな知識を持っていることが多い。そして多くの企業を見てきた経験から正解に近い回答を持っている可能性も高い。

しかし多くの中小企業は「べき論」を実行することはリソースの問題、物流の問題、投資額の問題など大小様々な問題を抱えており難しい。むしろ問題がなければ「べき論」は実行されていて然るべきである。強引に推し進めると「言っていることは正しいがお前の言うことは聞きたくない」状態になってしまいゴールより遠ざかってしまう可能性すらある。

何も理想や「べき論」を捨てろと言っているわけではなく、理想の実現のために一度清濁飲み込もうと伝えたい。

飲み込んだ上でどこに問題を抱えているのか、何が消化できないのか、何が喉につかえているのかを特定し改善していくのが良いと考えている。人間は慣れる、本来は非効率なやり方だったとしても「運用」でカバーできてしまい、その手法に疑問を感じなくなることもできる。そこに疑問を感じることができるのが中途入社の社員である。

まずは自身の言葉が周りにすっと通る環境を整えよう。

支援会社の「べき論」について

ちなみに私個人としては支援会社は事業会社に「べき論」を唱え続けるべきだとも考えている。様々な理由で実行できないこともあるだろうがその理由に同意・納得してしまったらいつまでたっても理想は実現できない。

煙たがられる可能性も0ではないが、理想を伝え続け事業会社の担当者が「社内を説得しなければならない」と動かすまで支援会社は伝え続けるべきだとも考えている。